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2006年7月 1日 (土)

核問題1(その4)

ウラン濃縮・再処理が日本の認められている問題

  イランの核開発問題について、米国は空爆も辞さない強硬な対応をみせています。イランは核不拡散条約(NPT)に加盟し、核開発がひそかに行われていないかどうか監視する国連組織IAEA(国際原子力機関)の査察も受け入れていて、「イランが核兵器を開発しているという証拠は見つかっていない」という主旨の報告書をIAEAは何回か発表しています。

  イランが強硬に主張するように、非核保有国は原子力平和利用のためのウラン濃縮(ウラン235濃度5%以下)は権利として認められています。もっともイランはパキスタンの「カーン研究所」から秘密裏に中古の遠心分離器を買った経緯があります。

  イラン革命以降険悪な間柄にある米国は、現ブッシュ政権になるとイランを「悪の枢軸」の一つに指定し、政府転覆の対象にします。 アメリカ国務省は「イランは、IAEAに査察を許していいないパーチン(Parchin)軍事基地で、こっそり核兵器を開発しているに違いない」と言います。しかしブッシュ政権がイラク侵攻の口実に、大量破壊兵器を隠しているという偽りの情報を根拠にしたことは周知のことであり、米国の言い分は信頼されていません。イラン側はIAEAにパーチン基地の査察を許可し、その結果核関連の設備が何もないことが確認されています。(田中宇:国際ニュース解説2006年2月7日による)

  一方、日本のみが非核保有国のなかで、唯一「単独」で核濃縮や再処理によるプルトニウム生産が容認されているのはなぜでしょうか。 

  米国の身勝手なダブルスタンダード(というよりマルチスタンダード)の結果、友好   国日本にプルトニウム生産を認めたと安易に考えてよいでしょうか。もちろんそのこと事態、問題ですが、事はそんな生易しいものではなかったのです。1994年9月、グリーンピース・レポート「不法なプルトニウム同盟」(The Unlawful PlutoniumAlliance)が発表されました。それによれば日本と米国のプルトニウム生産と再処理についての共同研究は、1950年代の平和のための原子力戦略にはじまり、1988年から効力を発生した新しい日米原子力平和協定のもとで、プルトニウム燃料サイクルの開発における政府間の協力は広範囲にわたっており、結果として公衆の目が届かない状態になっているというのです。この問題は次回に書くことにします。

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